「Claude Codeって便利らしいけれど、自分に何ができるのか正直イメージがわかない」——AIコーディングというキーワードを耳にする機会は増えても、実際に手を動かすまでは距離を感じる方が多いのではないでしょうか。
そんなとき、こう感じたことはないでしょうか。
- Claude Codeを試してみたいが、何が作れるのか分からない
- コードが書けない自分でも本当に使いこなせるのか不安
- 実際に使った人のリアルな体験談・つまずいたポイントを知りたい
結論から言うと、「作りたいもの」を一つ決めて、対話で指示するだけで形になります。 私は2週間で投資シミュレーターとブログを立ち上げ、コードは1行も書きませんでした。
私自身は金融SEとして20年システム開発をしてきましたが、AIコーディングアシスタントはほぼ初体験でした。それでも形にできたのは、「指示する側」に徹することができたからだと思います。本記事では、シミュレーター制作からブログ公開までの体験を、ハマった失敗談込みで振り返ります。
※本記事は個人の体験談です。料金プラン・機能は2026年4月時点の内容に基づきます。
この記事でわかること
- Claude Codeで何を作れるか、具体的にイメージできる
- 非エンジニアでもツール・ブログを立ち上げる手順が分かる
- ありがちなつまずきポイントを事前に回避できる
きっかけは、投資シミュレーターを自作したこと
発端はインデックス投資の取崩しシミュレーターでした。
あるYouTuberが、モンテカルロシミュレーション(乱数で未来を大量に試算する分析手法)の考え方とGoogleスプレッドシートで作ったインターフェースを紹介していました。動画を見て「自分もこういうツールが欲しい」と思ったのが直接のきっかけです。
その動画の内容をClaude Codeに読み込ませ、「こういう考え方で、こういう機能を持ったツールを作って」と伝えながら実装しました。コードは自分では1行も書いていません。出来上がったものを実際に触ってみて、「ここはこう動いてほしい」「これはバグっぽい」と気づいたことをClaude Codeに伝えて修正していく。その繰り返しで完成させました。
「この計算ロジックはどうなっている?」とClaude Codeに仕様を聞けばすぐ答えてくれるので、中身を理解しながら改善できる。これはAIによるノーコード開発ならではの体験でした。
ツールが動くようになると、「これを公開したい。せっかくなら解説記事も書きたい」という気持ちが湧いてきました。それがこのブログの始まりです。
使ったツールと構成
このブログは以下の構成で動いています。
| 用途 | 採用したもの |
|---|---|
| AIアシスタント | Claude Code |
| 静的サイトジェネレーター | Hugo(PaperModテーマ) |
| ホスティング | Cloudflare Pages(無料枠) |
| ソースコード管理 | GitHub |
静的サイトジェネレーター(Markdownなどの素材ファイルから自動的にHTMLサイトを組み立てる仕組み)については、自分では決めていません。「個人ブログを作りたい。どういうサービス・選択肢があるか調べて」とClaude Codeに相談したところ、「Claude Codeとの相性・管理のシンプルさ・無料ホスティングとの組み合わせを考えると、Hugoが良い」 というアドバイスをもらいました。テーマはPaperMod、ホスティングはCloudflare Pages(無料)という構成も、同じ会話の中で決まっています。正直なところ、テーマなどの言葉自体、このブログをClaude Codeで書いてもらう中で知ったことも多いです。
自分がしたのは「ブログを作りたい」と伝えることだけ。技術選定はほぼClaude Codeに任せた形です。
作業の流れ
ブログ立ち上げまでの作業は、ざっくり以下の5ステップで進みました。
0. チーム設計(最初の一手)
実は作業の最初は、ブログサーバのセットアップでも記事執筆でもありませんでした。
Claude Codeに「ブログ運営チームを作って」と指示することが、最初の一手でした。
ブログ執筆・SEO・ツール開発・資産管理など、やりたいことをタスク別の専門エージェント(特定の役割を担うAIアシスタント)のチームとして設計してもらいました。「記事を書いて」と言えばライターエージェントが動き、「公開して」と言えばインフラエージェントが動く。そういう仕組みをまず整えました。
この記事そのものも、その流れで作られています。Claude Codeがまず下書きを書き、私が実体験を補足・修正し、最後にClaude Codeが構成と表現をチェックする、という形です。
1. コンセプト設計
チームが整ったら、Claude Codeに「このブログのコンセプトを一緒に整理して。私の経歴・興味・収益化の方向性を踏まえて」と指示しました。
出てきた問いに答えながら整理されたのが、4つのコンテンツ柱です。
| コンテンツ柱 | 選んだ根拠 |
|---|---|
| 高配当株の実践記録 | リベシティ・リベ大を参考に高配当株投資を実践中。リアルな数字を公開できる |
| AI × 資産管理 | Claude Codeで投資ツールを自作している。体験を発信できる |
| 金融の仕組み解説 | 銀行・クレカシステムを担当者視点で解説できるブログは国内にほぼない |
| 金融ニュース深掘り | SE目線で金融ニュースを読み解く切り口は差別化になる |
特に「クレカの仕組みを内側から語れる人間が書くブログ」は、調べても見当たりませんでした。クレジットカード会社のシステムを約5年担当してきた経験が、差別化の核心だとClaude Codeにも整理してもらいました。
収益化の方針(AdSense + クレカアフィリエイト)もこの段階でドキュメントとして確定し、以後の作業はすべてこの方針に沿って進みました。
2. Hugo + PaperModのセットアップ
「ブログを開設したい。選択肢を整理して」とClaude Codeに相談したところ、複数の構成案を提示してくれました。その中からHugo + PaperMod + Cloudflare Pagesを選んだところ、「では進めます」という流れで、セットアップが自動的に始まりました。
インストールコマンドの実行・テーマの設定ファイル記述・日本語環境の調整まで、Claude Codeが手順を示しながら自動で進めてくれました。自分がやったのは、コマンドをターミナルに貼り付けることだけです。「このオプションは何?」と聞けばその場で説明してくれるので、Hugo初心者でもつまずかずに進められました。
なお、Hugoとは「Markdownファイル(.mdという拡張子のテキストファイル)を書くと、自動的にHTMLのWebサイトに変換してくれるツール」です。Claude Codeでブログ原稿を書くとMarkdownファイルが生成されるので、それをブログの形に変換してくれる仕組み、とイメージしてもらえれば近いと思います。
テキストファイルを作成してアップロードすればブログになる、というシンプルさが、Claude Codeとの相性の良さにつながっているのだと思います。
3. 記事の執筆
「この記事を、こういう読者向けに、こういう構成で書いて」と指示するだけで、構成案・下書き・frontmatter(メタデータ)まで一式が出てきます。
自分の役割は、実体験を補足することと、事実と異なる部分を修正することだけです。「ここは実際こうだった」「この表現は違う」と伝えると即座に直してくれます。
また、細かいニュアンスについては、Markdownファイルをテキストエディタで開いて直接修正することもあります。その後、Claude Codeに構成をチェックしてもらって完成です。
4. Cloudflare Pagesへの公開
「このブログをCloudflare Pages(Cloudflare社の無料ホスティングサービス)に公開して、finlab-se.comで見られるようにして」と指示しました。
GitHubへのpush・Wrangler CLI(Cloudflareの公式コマンドラインツール)を使ったサーバへのアップロード・カスタムドメイン設定まで、Claude Codeが手順を出しながら自動で進めてくれました。SSL証明書もCloudflareが自動発行するため、セキュリティ設定で詰まることもありませんでした。
次回以降は、ブログ原稿の作成からサーバへのアップロードまで一気通貫でやってくれます。途中でサムネイル画像を入れたいと思った時も、サイズなどを指示するだけで挿入してくれました。
ハマったポイント3選
ここまで「順調に進んだ」ように書きましたが、実際には何度かつまずいています。代表的な3つを共有します。
その1: 記事を書いたのに表示されない
最初の記事を書いてビルドしたとき、サイト上に何も表示されませんでした。
原因は日付のタイムゾーン問題でした。frontmatter(記事の冒頭にメタデータを書く領域)に書いたdate: 2026-04-12がUTCで解釈されると、日本時間では「まだ未来の記事」として扱われ、デフォルトでは非表示になります。
hugo server --buildFutureフラグを付けることで確認できるようになりました。本番ビルドでも同様のフラグを付けるか、日付に時刻とタイムゾーンを明示することで解決しました。
その2: Cloudflare PagesとGitHubの認証がループする
CloudflareのダッシュボードからGitHubのOAuth連携を試みたところ、認証画面がループして先に進めなくなりました。
解決策はWrangler CLI(Cloudflareの公式CLIツール)を使った直接アップロードです。ブラウザ上の連携をあきらめ、ターミナルからnpx wrangler pages deployでサーバに送信する方法に切り替えました。CLIからの操作は素直に動き、以降はこちらを使っています。
その3: Wranglerの認証でポートが使用中になる
Wranglerの認証コマンドを実行すると「ポート8976が使用中」というエラーが出ました。
前回の認証プロセスが残っていたためです。Windowsのタスクマネージャーで該当プロセスを強制終了し、再実行することで解決しました。
実は、これらの問題のほとんどはClaude Codeが自動で検知・解決してくれたものです。私自身が意識して気づいたのは1つだけで、「おかしいかも」と伝えたらあとはClaude Codeが全部対処してくれました。
金融SEとして感じたこと
Claude Codeを始めて2週間で、ツール・ブログ・記事がほぼ同時に完成しました。改めて振り返ると、業務開発との違いがはっきり見えてきます。
仕事でシステム開発をしていると、「欲しいものを要件定義して、設計して、実装する」という流れに慣れています。Claude Codeを使った個人開発も、この流れ自体は本質的に同じでした。違いは自分がユーザーであり、決裁者でもあるという点、そしてAIコーディング自体はほぼ初体験だったという点です。
それでも「こうしたい」という意図さえ伝えられれば形にできる。これは使い始めの自分にとって、想像以上の体験でした。
「この機能はいらない、もっとシンプルにしたい」「この表現は読者に伝わりにくい」という判断を、誰かに通すことなく即座に反映できます。仕事の開発では当然存在する調整コストがゼロでした。
コードを1行も書かずにツールが動く。「アイデアから動くものが数時間で出来上がる」というスピード感は、業務のシステム開発では体験しにくいものです。
記事執筆・ツール改修・設定変更を同じ画面で並行して進められる点も、個人開発の体験として新鮮でした。
これからやること
現在の記事数は数本です。まずはAdSense(Googleの広告配信サービス)の審査に向けて、20記事を目標にコンテンツを積み上げていきます。
並行して、以下も進めていく予定です。
- クレカアフィリエイトの導入
- シミュレーターの機能改善(高配当株の配当再投資シミュレーションなど)
- ポートフォリオの実績公開
「自分が欲しいツールを作り、それを使いながら投資を続ける」というサイクルを、このブログで記録していきます。
シミュレーターはこちらから無料で使えます。自分の条件を入れて、一度動かしてみてください。
関連記事
Claude Codeを使ったブログ運用の仕組み化については、こちらの記事も参考にしてください。